肺がんじゃなかったブログ

40代で肺に腫瘍が見つかった男性の日記です。

身近な癌サバイバー。

2020年2月13日

入院前の散髪

手術までいよいよあと一週間です。

この日は入院に備え、散髪の予約を入れていました。

僕は散髪のペースは2ヶ月に一度ほどなので、当初はもう少し後の予定だったのですが、このたびの入院で急遽早めに予約しました。

退院後はどれくらいでまともに動けるのか、散髪に行けるのか不明なので、入院前に済ませておこうと。

今週は月曜に入院&手術の日程が決まり、それ以降はもう、片付けないといけないことばかりで、大忙しです。

僕と同じ手術をした他の方のブログなど見ていますと、やっぱり術後はかなり痛みがあるようですし、楽になるまで2ヶ月くらい掛かっている方が多いようです。そう考えると、退院後に予定が入っているもので、入院前にずらせるものは、全てそうしてしまった方が確実です。

髪以外にも、歯医者とか買い物とか、済ませておくべきことは全部やってしまいます。

この日も散髪の後には、本屋に行ったり、百均に行ったりの予定でして、何かと盛りだくさんの一日です。

僕の散髪は、毎回決まったお店で、決まった美容師さんにやってもらっています。

そしてこの美容師さんというのが、僕と同年代なのですが、癌の経験者なんです。

 

身近ながんサバイバー

僕の髪をいつも切ってくださっている美容師さんは、悪性リンパ腫で少し前まで闘病されていました。

悪性リンパ腫というのは、血液中のリンパ球というのが癌化した疾患とのことで、最近ではフリーアナウンサーの笠井信輔さんも闘病を告白されます。

美容師さんは、闘病のため約一年お休みされて、昨年末に復帰しました。

僕は彼の病気発覚前から髪を切ってもらっていたので、お休みになっている一年ほどは美容師難民になり、彷徨ってました。ですので復帰を今か今かと待ち望んでいたわけです。

そしてようやく昨年末に復帰され、12月の半ばに久しぶりにお会いすることに。彼はとても元気そうでして、病気だったというのが嘘なんじゃないかと、そう思えてしまうくらいでした。髪を切る腕前も健在でした。

で、髪を切ってもらいながら闘病のお話しを色々聞かせて頂いたのですが、抗がん剤による治療が上手くいったため、無事に復帰することができたそうです。あとは再発しないことを祈るのみだと。

そのときの僕はまだ、自分の肺に何かあるのは既にわかっていましたが、それが腫瘍なのかどうか不明でして、手術なども決まっていない時期です。故に自分のことは特に話していなかったんです。

それがこの度、手術をすることが決まりましたので、話してみることにしました。

癌を経験された方に、自分の現状をお話しするというのは初になります。

いきなりの僕の告白に、美容師さんもびっくりしてましたけれど。笑

彼と僕とは病名や治療法も違いはしますが、共感できる部分はたくさんあるはずです。(僕はまだ良性か悪性かわからないので、癌と決まったわけではないですけれど)。

死への恐怖や、闘病の不安など、同じ経験をしている人と話すということは、友人たちに話すのとは、また違った心強さを得られます。その相手が闘病の末、現在は元気な姿であればあるほど、力をもらえるものです。

癌を乗り越えた彼の姿を見て、彼の話を聞いて、勇気づけられました。

そして僕のこの経験も、いつか誰かの力になれたらいいなと、改めてそう思いました。

美容師さん、今日は話をしてくれてありがとう。

次回の散髪時は、手術を終え元気になって来店することを約束しました。