肺がんじゃなかったブログ

40代で肺に腫瘍が見つかった男性の日記です。

入院当日。お部屋は8階の窓側でした。

2020年2月18日

入院の手続き

いよいよ本日から入院です。

10時に来院するように言われていましたので、この日は早起きをしました。

しばらく家を空けることになるのかと思うと、家の中の全てのものを愛おしく感じてしまいます。次に会えるのは、手術を終えて退院し、帰宅したときになりますからね。ちゃんと無事に帰宅し、またこの家で暮らしたい。

初めての入院&手術に臨むにあたり、感傷的になりやすいといいますか、繊細になっている気がします。

神棚をはじめ、しっかりと自宅に挨拶をして、病院に向かいます。

病院に到着し、さっそく入退院窓口にで手続き。持参した書類や預かり金はこちらで渡してしまいます。

僕の隣の窓口では、退院をすると思われる男性が手続きをしていました。「これから入院」と「これから退院」では、その気持ちにきっと大きな差があると思います。天国と地獄くらいの。でもきっとお隣の男性も、大変な入院生活を乗り越え、退院に至ったのだな~と思うと、自然と「お疲れ様でした」と声を掛けたくなってしまいます。変な奴だと思われそうなので、掛けませんでしたけれど。

とにかく、そんなこともあれこれ考えてしまうくらい、僕は初の入院にビビってたんだと思います。

そして入院手続きを済ませ、案内された階は8階。

おそらくこの病院の最上階かと思われます。

 

お部屋は8階の窓側

8階までエレベーターで上がり、ナースステーションに声を掛けますと、看護師さんがお部屋まで案内してくださいました。

そしてまず、びっくりしたのは部屋番号です。これはめっちゃ個人的なことなんですけど、部屋番号の語呂合わせが、妻の名前だったんです。何のことだかわからないと思いますが、つまり、875(ハナコ)みたいなことです。

これには同行した妻と、思わず顔を見合わせてしまいました。笑

俺、持ってるな~と。

僕が入る大部屋は8人部屋です。なので窓側になる確率は4分の1(25%)。どうせなら窓側がいいな~と前々から思っていたところ、こちらもなんと、見事に窓側でした。さらにはお部屋から富士山も見えるという大きな得点付き。

おそらく病院の構造や位置関係からして、富士山が見えるお部屋はかなり限られてると思いますので、やっぱり俺、持ってます。

お部屋はこんな感じです。

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こちらが部屋から見える富士山。

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このお部屋にしばらくお世話になります。

よろしくお願いします。

 

手術の説明や問診

お部屋に到着し、とりあえず持参したパジャマに着替えます。パジャマに着替えますと、いっきに入院中な感じが醸し出されますね。

そしてすぐに看護師がやって来て、体温・血圧・身長・体重の測定、さらには僕の大嫌いな採血も。

いきなりの採血という試練を乗り越えますと、続いては看護師さんから手術についての説明がありました。会議室みたいなお部屋に連れて行かれ、そちらで説明を受けます。

で、その説明によりますと、持参した持ち物とは別に、術後に「弾性ストッキング」と「T字帯」と「ストロー付きコップ」が必要になるとのこと。あとは、術後はパジャマよりも甚平の方がいいみたいです。

T字帯ってのは、ふんどしみたいなもののようです。ストロー付きコップは、寝たままでも水が飲めるようにするためとのこと。どちらも院内の売店で売っていましたので、さっそく購入します。ストッキングは肺塞栓予防のためのもので、僕のふくらはぎのサイズを測ったうえ、病院で用意してくれました。

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甚平の方はレンタルでもあったのですが、我が家にはなぜか甚平が何着もあるんです。どれもド派手な和柄ものものですけれど…笑。ですのでその中でも、できるだけ派手ではないものを、翌日嫁に持って来てもらうことにしました。

そうこうしているうちに、お昼ご飯が運ばれてきます。僕にとって初の病院食です。

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味は普通でした。特別美味しくもなく不味くもなく、といった感じです。なんだか僕ごときが贅沢な感想を述べてしまいすみません。

嫁は僕の隣で、売店で売っていた松屋の牛丼を食べてました。めっちゃ美味そうでした。

昼食後には、担当の先生のところに、手術の詳しい説明を聞きに行き、その際にいくつかの同意書にサインをします。

部屋に戻った後は、お風呂や洗面所など院内の案内があったり、薬剤師さんが来ての問診があったり、レントゲン撮影があったり、何かと忙しく時間が過ぎていきました。

 

初めての夜

午前中に来院したと思ったら、あっという間にもう夕方です。

そろそろ嫁が帰るという直前に、彼女は僕の大きな失態を発見します。

それは、僕がパジャマのズボンを前後ろ反対に着ていたという事実…。つまり、おしっこの窓がお尻の方についているという恥ずかしいことに。

僕はそんな状態のまま、先生からの手術説明を真面目に聞いたり、レントゲン室に移動したり、売店に行ったり、多くの時間を過ごしました。

きっと他人には意外と気付かれていないものだとは思うんですけどね。

とにかく、この時点で嫁に発見してもらってよかったです。危うくずっと前後逆でいるところでした。

嫁が帰り、一人になった病室はやはり寂しいものがあります。

麻酔科医が説明に来たり、看護師さんが定期的に来たり、落ち着かない部分はありつつも、夜が更けていくに連れて、なんとなく心細くもなってきます。

「俺、なんでこんなところにいるんだろう」とか思っちゃうと、ちょっと泣きそうにもなってしまったり。

手術は明後日です。弱気になんてなってる場合じゃないぞ、と自らを鼓舞してメンタルを整えます。

18時の夕飯を終えますと、あっというまに21時の消灯を迎えます。

病院の夜はとても静かでした。