2019年11月24日~11月30日
早朝覚醒がなくなる
振り返れば、僕が鬱のような状態だったのは、おそらく10日間~2週間くらいだったかと思います。本当にひどかったのは一週間くらいですね。
特に朝が辛かったです。そのときの写真を嫁に撮られてたんですけど、本当にひどい顔をしています。撮る嫁も嫁ですけど、びっくりするくらい、病んでる感じの顔になってました。
しかしじょじょに前向きな気持ちが生じてくるのにつれて、僕を一番悩ませていた、早朝覚醒もなくなりました。
これは特に明確なきっかけがあったわけではありません。おそらく一番は、「時間」だったのではないかと思います。
癌を告知された人は「魔の二週間」と呼ばれる期間があるようで、二週間の間は精神的にかなり苦しい想いをするみたいです。
それを過ぎると、ある程度落ち着いてくるみたいだと。
僕の場合は告知されたわけでもないのに、そういう状態になってしまったんですけどね。笑
自分のメンタルの弱さというものを、初めて認識しました。
鬱のトンネルを抜け出せた大きなきっかけは「時間」だと思いますが、もちろんそれだけではありません。
前向きな思考に切り替え始めることができたこと、それと欠かせなかったのは、支えてくれた人の存在です。
常にそばにいてくれた嫁はもちろんですが、たまたま遊びに来た嫁の妹さんにも元気づけられました。
そして僕は鬱の期間に、二人の友人にも現状をありのまま話しました。近くにいる一人には直接、遠方にいる一人には電話で。
誰かに話すと、それだけで少し楽になるんです。聞いてもらうだけでもいいんです。
話を聞いてもらうということは、少しでも良い方向に向かうきっかけになるのかもしれません。
前向きに考える
自分の死ばかり考えていた僕ですが、時間とともに冷静に状況を判断できるようになってきたんだと思います。
まず、CTの画像で明確に癌が疑われた場合には、癌の検査を優先するのではないかと。
それに、僕の場合は次の診察が2ヵ月後だったのですが、きっともっとヤバそうなら、それだけの間隔は空けないのでは?と。
癌かどうか画像だけでは先生も判断がつかないので、まずは可能性を一つずつ潰していくため、結核かどうかの検査をしたんだと思います。先生の言葉通りですけれど。
また、CT画像にて見ることができる僕の腫瘍のようなものの大きさは、どうやら小さなものであることも、なんとなくわかってきます。
肺がんに見られることがある症状というのも、何も出ていません。
それらから、医者でも何でもない素人の僕は、推測しました。
「癌だったとしても、まだかなり早期なのでは?」と。
「癌じゃないかもしれない」というレベルまでは、ポジティブにはなれなかったんですけどね。笑
肺がんは早期だったら手術で根治できるみたいです。なので、最悪の場合でも手術すれば生きられるんだと、そう思うことによって、かなり前向きに気持ちを転換することができました。
もし早期じゃなくて、もっと進行している癌だったとしたら、そのときはそのときです。
じゃっかん開き直ってきたのかもしれません。笑
前向きな気持ちが大きくなっていきますと、それに比例するかのように、鬱のような症状はなくなっていきました。
僕にとって初めての鬱は、こうして終わっていきました。
鬱といっても様々でしょうし、僕なんてほんの少しかじった程度なのかもしれませんが、それでも「鬱の辛さ」というものを、少しでも理解できたのは、とても大きなことだったと思います。
僕の身近でも、鬱で苦しんでいた友人が何人かいましたが、今まではその辛さがわからなかったですからね。
そういう意味では、このたびの肺がん疑惑で鬱になったことは、僕にとってプラスだったのではないかと思います。